~互いの座布団を理解~
こんにちは!皆様いかがお過ごしでしょうか?
杉本 圭也です。
本日は同級生(友人)と同じ会社で、経営をしていくにあたって、失敗しないために大切な事を書かせていただきます。
同級生と一緒に仕事をしているけど、うまくいかない・・・
すぐにケンカになる・・・
互いに気を使って本音を言えなくなっている・・・etc…
同級生(友人)と経営しておられる社長様から、いろいろと相談を受けます。
実は私の右腕?というか、相方みたいな専務取締役は、高校時代の同級生です。
はい!もちろん自慢ではないですが、上記に書いた課題は腐るほどありました・・・
一年間程、口を聞かなかった時もございます・・・(笑)💦
・経営計画など全く興味のなかった専務
・俺の方ができる、社長より俺を見てくれ、俺が凄いんだの専務
・社員さんを一つの駒として考えていた専務
しかし、今では、彼が専務になって6年、社員さんの先頭に立ち旗降りをしてくれています。
また、PDCAを実施し、管理部、運送部の課題抽出と行動計画をサポートし、社員さんを駒ではなくパートナーとして考えています。
そしてその行動計画は経営指針書の通りの価値観に添って課題解決を行ってくれている
さて、ではどうして今もなお、共に経営できているのかをお伝えしていきたいと思います。
我々がぶつかった課題とはなにか?
あなたにも当てはまるものがあるのではないでしょうか?
☑ 管理視点で考える私(社長)と、現場視点で考える専務との意見の相違
☑ 互いをライバル視(俺が俺がの二人でしたので・・・)
☑ №2がライバルなので、当然トップの理念が浸透されない
☑ 互いの業務を理解しようとしない
☑ 業績が悪いと更に仲も悪くなる
とまぁ・・・、今考えても、しんどくなりますねww
同じ状況の方も多いのではと思います。
わかります!
痛い程、わかります!
社員さんとの関わり方とはまた違うんですよね~。
この状況を打破するために、まず我々がした事は大きく分けて4つです。
逆に言えば、この4つが出来ないのであれば、同級生との経営継続は難しいと思います。
(お互いの未来のためにも、違う道を行くことを検討することも大切かと思います)
① 本音を言える環境をつくる
照れ臭いし、じゃまくさいけど、話をする場を強制的につくるです。
そこで、どうしたいか?どうなってほしいか?を本気で話合う事が非常に大切です。
「なんであいつと話さなあかんねん」・・・って思うでしょ?
でも実際そんな小さな問題だけれども、会社や社員さんたちはそれに振り回されます。
いずれ、社長派・専務派にも分かれます。
何を背負っていますか?
そうです!会社・社員さんとその家族です。
中枢を担っている二人がそんなくだらない意地の張り合いで、喧嘩するくらいなら、経営者・経営幹部は失格です。
と、偉そうに言っておりますが、私もそうでした。
腹を割って話する
本音で心情を吐露する事が、まずは一歩です。
何時間でも話をしてください、喧嘩してください
それが、会社や社員さんそしてその家族を守る事です。
自分たちだけの課題だと思わない事です。
② 何を話するか?を明確にする
ここからは、社長の私の視点でお伝えします。
まずは相手の話を聞く事に、集中する。
最初はこちらが折れてたとしても、こちらの話を相手は聞き入れません。
がしかし、まずは相手の話をしっかりと聞く。
ここからは、器がでかい男になる!なれる!くらい根性論でもいいです。
耐え抜きましょう。
専務から・・・
・現場はそんな柔軟に対応できないから、それはできない
・俺だって必死にしてるけど評価されない
・これだけの事を毎日している
・社長の考え方が違う、そんな事しても意味がない
・計画や方針をうたっても、今の会社はそんなレベルではない
・会社の数字が見えない
まぁ、出るわ出るわ・・・
結構なダメ出しをまともに食らうので、事前に覚悟は必要です・・・
でも、これって直球の課題抽出である事が気付けるのです。
☑ 現場の改善点
☑ 業務量精査の必要性
☑ 各個人の評価
☑ 価値観の共有ができていない、むしろまだレベルがついてきていない
☑ 会社の業績も共有ができていない
他で学び、知識をつけたと思い込み、自社のレベルやバランスを無視して机上の空論を語ってる私の「あかんところ*ダメなところ」が把握できたのです。
専務が、冷静に会社全体を見ていたのが嬉しく思えたりもしました。
そして、ここからやっと課題解決をしながら、想いを共有していく段階に入ります。
③ 自ら経営者としての想いを伝える術は?
では、経営者は聞くだけでいいのか?
同級生(友人)の話は聞いてあげて、自分の想いは伝えない?
であれば、経営者は専務じゃないの?
そんな疑問があるかと思います。
全て聞き入れて、全て改善してはいません。
中には、役員として失格な意見もありましたから、そこは、お互い紐解いていく感じです。
船の航海に例えると、専務の意見を聞いて改善していくのは、あくまで船の故障個所を直す作業です。
そして、乗組員である社員さんを集め、航海に必要な資金調達を行い、地図を片手に向かう方向を示すのが、船長である経営者だと考えています。
その地図こそが、経営計画書であり、これをどのような会社にしたいかを決め、まずは専務と共有する。
そして部長、社員さんへと繋げていく。
弊社は、私含め専務、部長で経営計画を作成し、毎年発表会、毎月定例会で共有しております。
この段階で、最も経営計画書を隅々までを理解をして欲しいのが、専務です。
私が居なくとも、私の想いを代弁できる人。
それが一番ぶつかり合い、理解してくれた専務です。
④ ライバルから相方へ
冒頭でもお伝えしたように、私と専務は「俺が俺が」の承認欲求が強い人間ですので、通常の方より、ぶつかったのではないかと思います。
まさに、ライバル的存在として、お互いを意識していただけに、俺の方が正しい!俺は間違っていない!それが次第に社員さんにも伝わっていきます。
派閥ができるまでに手を打つことです。
社長・専務は仲が良い会社は、強いに決まっていますから
ライバル視を払拭する
社長としての仕事、立ち位置
専務としての仕事、立ち位置
つまり互いの座布団を理解し役割を果たす。
お互いが良く見られる事を、考えるべきだと思います。
社長が、専務が、ではなく、あの会社はええ会社やなぁって思ってもらう。
例えば、専務が社長を立てれば、実際は社長ではなく、専務ができた男に見られます。
社長の立ち振る舞いや、専務の立ち振る舞いを、意識して変えていく事もしました。
なので、右腕ではなく、今は最高の相方として見ています。
どちらが下でも上でもない。
しかしながら、互いの座布団を理解し、社長の仕事、専務の仕事を役割分担し、その立場を理解する事。
そして会社を守っていく事、良い会社にする事、強い会社にする事を共有する。
なぜぶつかり合ったか?を話合った事ありましたが、お互い手法は違い、喧嘩してたけれど、最終目的はつまり、ありたい会社像が同じだったのが、我々にとって良かった事と思います。
ここが違うと、再度、話合いも必要ですし、ずっと違うままではうまくいきません
別々の道を歩むしかない場合もございます。
それも、経営者の決断です。
そう考えると、ありたい会社像を二人で話し合う事は、非常に大切ですね。
手法は専務に任せてもいいです。
いや任せるべきです。
私も経営者の先輩にご教授いただいた言葉ですが、【戦略】は社長が【戦術】は経営幹部が執り行う。
つまり、社長が東京へ行きたいと示した時に
飛行機か?
船か?
車か?
はたまた徒歩か?
を経営幹部が決めていく。
決してワンマン経営ではなく、それが連携のとれた良いチームという事です。
まとめ
本日は同級生(友人)と共に会社を動かす為に大事な事を書かせていただきました。
端的に申しますと・・・
・まずはぶつかり合う事、経営者である自らが話の場をつくる
・同級生(友人)の意見をしっかり聞く、改善する
・ありたい会社像を話合う、ベクトルを合わす
ここで運命の別れがあるかもしれませんが・・・
そして、航海でいう羅針盤(経営計画書)を作成し、一番に同級生(友人)と共有する。
その社長が決めた方針に添って、手法は専務が決めていく。
大事な事は、お互いの座布団を理解する、上下関係なく、社長の仕事、専務の仕事を互いに理解し合い役に徹することです。
最後に・・・
赤字続きだった会社の試算表が、初めてたった50,000円の黒字になった時に、「やっとやな・・・」と、二人で目に涙ためて握手した事は、今も忘れもしません・・・。
ただし、今は良い弊社としてもこれからもいつ何時、行き違いがあるかもわかりません、その時も話合い時間をかけ決めていきたいと思います。それが別々の道になったとしても互いにとって後悔にならぬように・・・